人材・派遣会社に嫌われる企業の特徴:募集条件編

求人チラシ

人手不足が深刻化する中で現在人材を募集、あるいは派遣の依頼を検討する企業様も多い

かと思われます。

そこで本コラムでは応募者をしっかり確保するために、また派遣会社より人材を速やかに

派遣してもらうためのコツを、

「人材・派遣会社に嫌われる企業の特徴」

と題して逆説的にお話させていただきます。

尚、今後は本タイトルにていくつかの記事をご紹介させて頂く予定ですが、

第一回目の今回は、募集条件について。

募集から入社までの間で特に食い違いがおきやすい

「シフト」「業務内容」、そして「賃金」

の3つに的を絞りお話させていただきます。

1.勤務シフトが決まっていない、変わる

勤務シフトとは例えば、

・週〇〇日、△△曜日の勤務
・毎週△△曜日はお休み
・〇時~△時まで

の様なもので、ここに年末年始や大型連休が要素として含まれることも

あります。

実はこれが募集前後の条件の中で最もズレやすいポイントです。

考えてみれば不思議なもので、特定の曜日や時間に人手が足りないから募集をかけたり、派遣会社に依頼するはずなのに、なぜかこの勤務シフトが定まっていないというケース。

また当初の募集条件と大きく異なるシフトに変わってしまうというケースが多くみられます。

応募の段階で社内で人の動きがあり、状況が変わったというのであればまだわかるのですが、

「まぁとりあえず人が来てから考えればいいだろう」という対応はいけません。

仕事を探す側にとってみれば、勤務シフトはお仕事の内容や給料と同じく

仕事選びにおいて極めて重要な要素です。

どんなに良い給料のお仕事も、どれだけやりたいお仕事も、自分の生活と合わない

となればそもそも就くことが出来ません。

それを考えれば勤務シフトは仕事探しにおいて、もっとも重要な条件といっても過言ではありません。

これは依頼を受け人材を派遣する立場の派遣会社も同様。

当社の様に女性中心、パート中心の派遣会社にとって、勤務シフトこそが最重要なのです。

勤務シフトは交渉でなんとかなる類のものではないと考え、無駄な応募、無用な面接や選考を避けるためにも勤務シフトは事前にしっかりと確認しておきましょう。

ここを軽視すると・・・・

【嫌われポイント①】
≪人材からの印象≫
平日のみって書いてあるのに募集条件と違う。「釣り」では?

※人材を集めるために嘘の条件を募集時に出すこと

≪派遣会社からの印象≫

人を提案するたびに条件が異なって困る・・・

となってしまうのでご注意を!

「どうしても」の場合には、可能な限り早く条件の変更を応募者や派遣会社に伝えるよう心掛けてください。

2.担当業務が定まっていない、変わる

先程同様、人手不足で人材を求めているのにいざ人が来たら「やらせることが決まっていない」なんてことある?と言われそうですが、これもわりとよくあります。

これとよく似たケースで、

「やってもらいたいことがあるのだが、誰が教えて、どこからやらせていくかが

決まっていない」

という場合もありますが、獲得した人材を有効活用できていない点では同じと考えてよいでしょう。

※ちなみに、

「仕事の内容は現場に聞かないとわからないがとりあえず募集をかけておこう」といった総務業務の怠慢ともいえる行為は論外です。

人手不足で忙しい中、受入れの準備を行うことは大変だとは思うのですが、ここをしっかり決めずに適当な仕事をさせてしまうと・・・

【嫌われポイント②】
≪人材の本音≫
「話が違う」、「雑に扱われている」と感じ退職

※人材を集めるために嘘の条件を募集時に出すこと

≪派遣会社の本音≫

上記を派遣スタッフからクレームとして受けることになる・・・

こうなってしまえば、それが直接雇用であれ派遣であれ、ここまでの労力と費用が全て無駄になってしまいます。

もしも、のっぴきならない会社の事情で致し方なく担当している業務が変わってしまうというのであれば、可能な限り早急に応募者・派遣会社にそのことをお詫びとともに説明し理解を得ましょう。

応募者が辞退することになってもやむなし。事実を伏せて詐欺の様な形で会社に入れても早晩退職に至ることは明らかです。

絶対にやってはいけないことは、

「仕事の内容が変わっても大した問題ではないだろう」

と考え十分な準備を行わないことです。

その人はその条件、その仕事内容だから応募したわけです。

派遣会社はその条件、その仕事を前提に人材を募集し、選考し提案したわけです。

それがコロッと変わってしまったのでは、人材

にしてみれば当然仕事をやる気にも続け気にもなりません。

ちなみ私は、仕事の内容を派遣決定後に変更し、「変わったんでよろしく~」と約束を反故にしても悪びれない企業様とのお付き合いは「今後必要なし」と判断し以後のお付き合いをお断りさせて頂いております。

派遣会社としてビジネス的に徳はないんですよね。(本音です)

3.募集時と時給が違う

試用期間、または見習い期間中の時給は募集時の金額と同じですか?

例えば、時給1400円で応募しておきながら、入社後3ヶ月間は1200円という事実を応募受付や面接の段階で説明し、雇用契約書に明記していますか?

これが出来ていないのに、募集時より時給を下げるのは「求人詐欺」です。

「まさかそんなこと」

と思われる企業様もいらっしゃると思いますが、試用期間中は時給100円ダウンというようなことを慣習的にやっている企業様の中には、丁寧な説明が抜けてしまっているというケースも多々見受けられます。

スペースなどの関係で求人にこの旨を記載できないという事情がある場合には、応募受付の段階でしっかり説明するよう注意しましょう。

お金の話は怖いもので、「あそこの求人は時給を多く書いているからやめておけ」といったうわさに直結します。

当社のお客様でも、書き漏れ、説明忘れから噂による風評被害を受けている会社もいらっしゃいます。

いかがでしたでしょうか?

今回の記事ではあえて「人材・派遣会社に嫌われる企業の特徴」というタイトルを付け、募集時に気を付けたい条件のズレについてお話をさせていただきました。

ご自社で募集を行う場合の注意事項としてはもちろん、派遣会社への依頼を行う際にも「エチケット」的に気を付けるべきポイントとしてご参考にされて下さい。

もちろん人材派遣会社はこのようなことが無いよう、しつこい位条件の確認を行うべきなのですが、その確認が甘い場合にはお客様の出した条件でお話が進んでいってしまうリスクもあります。

求人は丁寧に。

どんなときにもこの言葉を忘れずに対応するよう留意しましょう。

 

ABOUTこの記事をかいた人

1974年7月3日生まれ、中央大学文学部英米文学科卒。千葉県内でパート専門の人材派遣を展開するワークパワー株式会社の営業兼、代表取締役。一児(娘)の父。趣味は旧車バイク乗り・いじり、ドラム、食べ歩き。