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Wワークはバレない?


2つの仕事を掛け持ちで行ういわゆるWワークを行う方が最近増えています。

そこでよくある質問が「バレずにできますか?」というもの。(バレます)

今回は、

Wワークと税金、社会保険との絡みを中心に解説。

Wワークをおこなう際に注意したいポイントをお話させて頂きます。

1.会社がWワークを禁止する理由

いざWワークをしようと思ったらまずは現在籍を置く会社に、Wワークをしても良いかどうかをしっかり確認しましょう。

会社の規模を問わず、「副業禁止」をルールとしている会社、実はとっても多いのです。

その理由は、

自社の仕事に専念してほしい

という建前論はもちろんですが、副業をした結果、相対的な勤務時間が増加する事で発生する、「税金」や「社会保険」の対応が必要になるからです。

【例】
現在勤務しているA社の年収が120万円、Wワークをすることで新たに得られる収入が30万円とします。(合計年収150万円)

社会保険の加入要件は「年収130万円以上」ですから、Wワークを開始することで社会保険の加入は必須となります。

問題は、この社会保険の料金を「誰が払うか?」という点。

社会保険の費用は加入する個人と企業がほぼ折半で負担しているわけですが、Wワークをしている方の場合の社会保険料は「より年収が多い勤務先が負担する」のが通例。

会社にしてみれば、社会保険の負担なく使えていたパートさんが、自社となんら関係のない場所で働き始める事で余計なお金がかかったらたまりません。

もちろん、Wワークの影響はこれだけではありませんが、自分が所属する会社に様々影響が出てくることを考えれば、会社がWワークを禁止する理由も少しはご理解頂けるのではないかと思います。

 

2.Wワークは言わなきゃバレない?

会社にとって不利益なことが多いWワーク。正直に話したら「禁止」されるなら、内緒で初めてしまえばよいのでは・・・?

そう、「黙っていればバレないのでは?」
こんな風に考える方も当然いらっしゃいます。

結論から申し上げます

・・・・・無理です。

・・・・・バレます。

給与を支払う会社は勤務者の情報を様々な形で国・行政に提供しています。

例えば・・・

1.労働保険

2.所得税

3.源泉徴収

4.住民税等等。

それぞれの税金は労働者の手間軽減のため、給与から天引きされているのがほとんど。親切にも会社が皆さんに代わって国に支払ってくれているわけですね。

勘の良い方ならもうお気づきだと思いますが、この時点で、自分達が「どこかで働いている」という情報は既に行政に筒抜け、

つまり、バレているわけです。

税金の支払いはもちろん、添付書類や報告書等々、給与に付帯する様々な情報を会社が国に提供している事を前提として、

もしもそこに何らかの不備やズレがあったら、当然行政側は会社に確認を取りますよね。

国:そちらの〇〇さんの収入は120万円に

なっていますが、他者から30万円の

収入報告が来ていますが・・・

法の目を潜り抜けるようにWワークをすることはできなくはありません。

しかし、それには会社と税金、社会保険の仕組みと流れを熟知する必要がありますし、それに熟知していたとしても現実的には不可能であると私は考えます。

「確定申告をすれば・・」

という話もありますが、この方法も「Wワークが100%バレない」なんてことはありません。

必ずどこかに足跡がついており、それが偶然見過ごされただけの事。Wワークしていることを黙っていてもいつかはわかってしまいます。

「いつバレるか」ということにドキドキしながら毎日過ごすよりも、本業に専念するか、あるいはWワークOKの勤務先を新たに探すかしたほうが良いかと思われます。

繰り返します。

バレます。

3.Wワーク、バレるとどうなる?

Wワークを禁止する法律は存在しません。

但し、法律に禁止令がなくとも所属する会社の「服務規定」や「就業規則」に禁止令があればNGです。

私が知る限り、Wワーク、副業に厳しい企業では、許可なく行った場合の処遇は比較的厳し目。

「減俸」、「出勤停止」、最悪は「懲戒処分」

になる恐れも十分あります。

残念ながら自社の就業規則や服務規程を明確に従業員に提示している会社は少ないのですが、いくらわかりづらいといったところで、厳しい処分を「後で知った」のではもう手遅れです。

また、「禁止している」、「聞いていない」という「言った、言わない」のレベルで会社ともめてしまうと、後の人間関係にも響いてきます。

形として「就業規則」のようなものがなければ、上司に必ず相談して、判断・許可を仰ぐようにしましょう。Wワークをしたい理由をしっかりと話せば、少なくとも無下に扱われることはないでしょう。

いかがでしたでしょうか?

パートのお仕事を中心で扱っている当社でも「Wワーク希望者」の登録が増加傾向にあります。

私たちが確認することはただ一つ。

「今の会社から許可を得ていますか?」
内緒でWワークはオススメしません。

絶対にバレます。

Wワークの仕事を探す前に、会社の許可を得る事と共に、これから自分がやろうとしていることは、メインで働く会社の籍をかけてまで重要な事なのかをしっかり考えてみてください。

Wワークの仕事探しはそこからです。


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尾形 豪
1974年7月3日生まれ、中央大学文学部英米文学科卒。千葉県内でパート専門の人材派遣を展開するワークパワー株式会社の営業兼、代表取締役。一児(娘)の父。趣味は旧車バイク乗り・いじり、ドラム、食べ歩き。