企業が派遣を使う(雇う)メリット①人材を提案してくれる

企業にとっての人材派遣のメリットはその状況や使い方によって実に様々。

そこで派遣のメリット・デメリットを紹介する本カテゴリの第一弾では、どの企業のどのシチュエーションにも共通する派遣の究極のメリットについてご紹介させて頂きます。

それは、言うまでもなく、

「自社に人材を提案してくれる事」

です。

1.原則的なメリット

企業が派遣会社を使用する一番のメリットは、「人材を自社に紹介してくれる事」に他なりません。

「必要な期間だけ利用して、人件費を流動費化する」

「プロフェッショナルの派遣で業務を効率化してもらう」

等々、各派遣会社が提案する人材派遣のメリットは実に様々ありますが、企業が派遣を利用する原則的なメリットは、

人材不足のこの時代にあって人材を確保し、自社に紹介してくれる事に尽きます。

とにかく人が採れない時代です。

求人広告を利用しても、自社のホームページに載せても、ハローワークに求人を出稿しても、「いい人が来ない」どころか電話一つもならない。こんな状況はもう珍しくありません。

こんな世にあってお金はかかるけれど、確実に人材を提案してくれる人材派遣会社に依頼をするのはいたって自然な流れ。

人が簡単に採れていた時代には、「人を確保する以上の付加価値」が各派遣会社に求められていたものです。もちろん今でもその付加価値はあってしかるべきものですが、

・とにかく人が採れない時代に、

・希望する人材を提案してくれ、

・使用するまでは費用が発生しない(掛け捨てではない)

この様なメリットを持つ人材派遣サービスはその存在価値とニーズが過去と比べても急激に増しているのが現状です。

2.派遣会社は何故人材を確保できるのか?

人を提案してもらえるのが派遣の原則的なメリットであることは前章で説明致しました。

ところで派遣会社は何故人材を確保できるのでしょうか?

「一体どこから人を連れてくるの?」

といった質問をお客様から頻繁に頂きます。

どうして派遣会社は採れない時代にあっても人材を確保できるのでしょうか?

この質問を「餅は餅屋ですから~」終わらせずにお応えしますと、

①人材確保に十分な費用を充てられる

②人材を回すことができる

この2つが回答になると思われます。

まず、十分な費用を充てられるという点についてですが、派遣会社にとって人材の募集費用は通常の会社(という言い方が適切かどうかはさておき)の「仕入れ費」に該当します。

商売の根幹となる「仕入れ」の費用が「広告宣伝費」ではなく「仕入れ費」に該当するならばこれだけで人材募集における力の入れ具合と費用の大きさがお分かり頂けるのではないでしょうか?

※派遣会社も求人広告を利用した場合には経理上は「広告宣伝費」と計上します。

また、一般の商材と違い在庫がありませんので、在庫を保管するための費用などは一切かかりません。ここで浮いた経費をやはり募集費用=仕入れ費に充当すれば・・・

このように、派遣会社は求人に十分な費用をかけることができるという点で一般の企業と比べても

人材確保においてアドバンテージをがあると言ってよいと考えます。

3.派遣会社は人を回せる

続いては、派遣会社が人材を確保できるの理由の二つ目、「人を回せる」の部分について。

人材派遣はそのビジネスモデルにおいて、派遣会社と派遣先企業、そして派遣スタッフの3社の関係性が大変重要です。

この関係性が崩れる時、つまり何かの理由でスタッフの派遣が終了する時、派遣会社は収益を失うことになるというわけです。人材を派遣することで収益を得ているから当然と言えば当然ですね。

よって派遣会社は関係性の維持に注力します。

しかし、何かの事情でこの関係性が崩れるとき、つまり派遣が終了する時、派遣会社は、自社の派遣スタッフを別の派遣先に提案することで新たな関係を作り収益を生み出します。

要するに、新規のお客様のところに別の場所で勤務が終了するスタッフを派遣するという事です。

大企業の「配属替えによる人材の充当」に近いイメージですね。

客数が多い派遣会社は様々な場所に人材を派遣しておりますので、新たに求人の募集を行わずとも、どこかで派遣が終了するスタッフをお客様に紹介することができる、つまり人材を回すことができるというわけです。

もちろん「もの」ではありませんので、派遣スタッフの希望を無視して、「右から左」というわけには行きません。

しかし、理屈としては他社で稼働実績がある派遣が終了したスタッフを別の企業に紹介ができる、つまり新たに確保せずとも「人材を回せる」という強みがあるわけです。

4.見直される派遣の価値

人材派遣サービスのメリットはその時代によって変わります。

現代はとにかく人が採れない。手間と費用をいくらかけても全く人が採れない時に、

①十分な費用を充て人材を募集したり、

②他の派遣先で勤務する人材を回したり、

といった独自のノウハウを持つ派遣会社のサービスを利用して人材を確保出来る事が何をさておいても、企業が人材派遣を利用する原則的なメリットです。

もちろんオーダー(人材派遣の依頼)の際には、自社のご希望を前提に人材の提案を依頼することが可能です。

どのような経験がある方を、

どのような日数と曜日で、

どのような時間、時刻で、

どのような仕事に従事させるか?

ここまでの指定をして、人材を提案してもらっても、実際に勤務をするまでは費用が掛からない、かけ損なしのサービスが人材派遣です。

※年齢や容姿等の希望は基本的にはNGです。

これは、どんな派遣会社を利用しても原則的には同様に享受できるメリットです。

働き手が少なくなるこれからの時代。人材派遣を利用するメリットはさらに大きくなるものと考えます。

以上、企業が派遣を利用するメリットの第一弾の「大原則」についてお話させて頂きました。派遣を利用する際の決済やご稟議の一助になればと幸甚です。

ABOUTこの記事をかいた人

1974年7月3日生まれ、中央大学文学部英米文学科卒。千葉県内でパート専門の人材派遣を展開するワークパワー株式会社の営業兼、代表取締役。一児(娘)の父。趣味は旧車バイク乗り・いじり、ドラム、食べ歩き。