人材派遣会社は「何故」人を集められるのか?≪前編≫

「何故、派遣会社は人を集めることが出来るのか?」

考えたことありますか?

「専業で、かける時間もお金もあるからでしょう」と片付けずに、派遣会社の持つノウハウや注力するポイントをチェックすれば、ご自社での求人活動のヒントを得ることができます。

そこで今回のコラムでは、

人材派遣会社は「何故」人を集められるのか?

と題し、求人活動において派遣会社が力を入れているポイントを前編・後編に分けてご紹介します。

すべてを真似することは難しいかもしれませんが、求人に行き詰っている企業様はぜひとも本記事を参考に、派遣会社の注力ポイントを自社の採用活動に取り入れてみてください。

1.時給の設定

高いだけでは「怪しまれる」

まずは大切な「お給料=時給」のお話から。

「パート・アルバイトと比べ、派遣は時給が高い」という事実は周知の事実。ちょっとずるい気もしますが派遣会社の求人は、最初から時給が高いというアドバンテージがあります。

しかし高い時給が最近では決してプラスに働くだけではなく、ともすればマイナスになってしまうことはあまり知られていません。例えば以下の求人をご覧ください。

≪参考求人≫

仕事の内容:座ったままの簡単な検品作業

勤務シフト:好きな時間、好きな曜日で好きな日数だけ勤務可能

時  給 :1,400円(交通費別途支給)

いかがでしょうか?一見好条件で人が集まりそうな求人に見えますよね?

実はこの求人は実際に当社で扱った事があるお仕事なのですが、この好条件にも関わらず応募はなんとゼロ!

求人サイトへのアクセス自体は多数ありましたが、「負担なく稼いでほしい」というこちらの願いもむなしく結果は惨憺たるものでした。

応募の前段階とも言える「お問合せ」は頻繁に頂いたのですが、

「何故こんなに時給が高いのか?」

と条件を怪しむ質問が多数。

「派遣先さんが料金をはずんでくれて・・・」

という説明をしてもご納得いただけず、

仕事の内容や条件も「事実であり、記載していないようなお仕事や残業があるようなことは一切ありません」

と説明をしてもやはりご納得いただけず、こんな説明をすればするほど、

「怪しい、怪しすぎる・・・」

という皆様の本音が聞こえてくるようでした。

結局、正式な応募者はなしという結果に至りました。

このように、例え高い時給で募集をかけられたとしても、求人市場を元に形成された求職者のイメージ・想定から大きく外れた金額をつければ、魅力的な求人も「怪しい」というレッテルを貼られ求人自体が敬遠されてしまいます。

「おおっ、これはオイシイぞ!」と思う方よりも、「こんな良い条件でこんなに時給が高いわけがない。何か裏があるのでは・・・」と勘繰る方の方が多いのが最近の求人における実情であることをしっかり認識しておきましょう。

適正額を把握し反映する

ではどうすればよいか?

大切なことは単に時給体を高くする事ではなく求職者側が考える適正額を把握し、それを時給に反映させていくことです。

そのためには普段から様々な求人の情報に触れ、時給に対する相場観をつける事が何よりも重要です。

実はこの相場感こそ、派遣会社が応募者を集めることが出来る重要なポイントです。

派遣会社は人材の募集を常時行う専業業者であることから、平素から求人や人材に接する機会も多く、この適正額を潜在的に把握しています

高すぎず、安すぎず「程よい時給の設定」を相場感から実現できているため、一つの求人により多くの応募を集めることが出来ているというわけです。

仕事の内容のみならず、勤務時間やその他の条件を鑑みて適正値を探っていくことは簡単な作業ではありませんが、平素から相場を意識した求人活動を行っていけば、この感覚は身に着けていくことは可能です。

自社の求人と同様の求人をサイトやフリーペーパーでチェックするだけでもOKです。

魅力的な時給ではなく、適正な時給で応募者を獲得するために、是非とも日々の求人チェックを行ってみてください。

※ちなみに前述の求人ですが、最終的に時給を1100円に下げたところ、応募者は殺到しました。

 

2.応募受付の速さ

求人における派遣会社の注力ポイントの2つ目は

応募受付の速さについて。

これはスグにでもマネできますので、是非とも参考にしてみて下さい。

応募の対応は5分~10分以内

当社の場合応募の方法が電話ならその場で、メール(求人サイトからの応募含む)であれば折り返しの連絡は5分~10分以内を鉄則としています。難しい理屈はいりません。

「鉄は熱いうちに打て」

それだけです。応募者がまだスマホを持っている間に、PCの前にいる間に最初のコンタクトを取ることに全力を注いでいるわけです。

「そこまでやるか・・・?」と言われそうですが、対応時間の差はあれど、多くの派遣会社はそこまでやっています。

せっかく費用をかけて出している求人に申し込みがあったわけですから、コストを無駄しないための当然の努力であると言えるでしょう。

では一般的な企業やお店の対応時間はどうでしょうか?

データの出どころ失念してしまったのですが、とある求人に応募が発生してから求人側が応募者に連絡を取るまで時間は、

早くて:30分~1時間

通常 :3時間から1日以内

となっています。

皆様の対応時間はいかがですか?上記の時間はあくまで参考値ではありますが、少なくとも1日以上時間が経過している場合には問題ありと考えて良いでしょう。

応募者の全員が採用に至るかどうかはともかくとして、連絡が通じなければすべては水の泡です。

実務が忙しくてそれどころではないかもしれません。しかしそれを言っては始まりません。

応募者への連絡に必死になっていますか?応募に対する熱量のかけ方こそが、派遣会社と一般企業との大きな差と言ってよいでしょう。

そしてそれは、努力次第では十分埋めることが出来るという事も付け加えておきます。

3.疑問・質問に即答できるように

応募者から寄せられる仕事の内容や条件についての質問については即答できることがマスト。

これは面接の場においてはもちろんですが、応募受付の段階でこれができる事が大前提となります。

派遣会社としてみれば、人材確保のための重要な第一歩目であるとともに応募対応の基本中の基本。

重要でありつつ前章同様に、直ぐにマネできるおススメポイントです。

応募時のストレスを解消できるか?

求人への申し込み(あるいは問い合わせの)段階で、応募者は求人情報に対し、疑問や不安、また懐疑的な考えを持っています。

このようなストレスを解消し「大丈夫だ」と安心してもらうには早いに越したことはありません。

「そんなことは面接で対応すればよいのでは?」

と思う方もいらっしゃると思いますが、正直それでは遅い。

「担当が忙しいのでとりあえず一次受けをしておいて・・・」

という対応をされている方、遅すぎます。もっと言えばノンキすぎます。

面接の約束をしていても、膨らんだストレスからキャンセルや辞退につながるリスクもありますし、他のストレスのかからない募集元に持っていかれてしまう可能性すらあることを念頭においてください。

一期一会のチャンスを活かせるかどうかは、応募受付の段階から始まっています。

仕事や条件を知る人間が対応する

応募者のストレスを減らす方法はただ一つ。

それは、

疑問、質問に対応できる人間が対応すること。

募集している職種の業務を熟知する、部課長や中小企業ならば、求める人材像までを良く知る社長が行っても良いでしょう。

応募の時のストレスをスカッと解消して、応募者から、

「しっかり向き合ってくれる丁寧な会社だな」

という印象を得れば、それが応募受付ならば、面接は確約できますし、また面接ならば入社を真剣に検討するというステージに応募者を導く事も可能となります。

ちなみに派遣会社の場合には、その求人(案件)を良く知る営業担当や、その求人に対する人選を行った事のあるコーディネーターが担当するのが一般的。

確実かつスピーディーな人材確保の為にこれらの対応は是非とも抑えておきたいところです。

 

さて、今回のコラムでは「人材派遣会社は、何故人を集められるのか?」の前編をお伝えしてまいりましたが、記事が長くなりそうなので今回はここまで。

次回の後編でも求人企業の皆様の参考になり、かつ自社に取り入れて頂ける、人材獲得のポイントをお伝えしていきたいと思います。

ご閲読、ありがとうございました。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

1974年7月3日生まれ、中央大学文学部英米文学科卒。千葉県内で女性専門、パート中心の人材派遣を展開するワークパワー株式会社の営業兼、代表取締役。一児(娘)の父。趣味は旧車バイク乗り・いじり、ドラム、食べ歩き。