地元で50年の歴史がある企業。従業員20人程度のこの会社の合言葉は「仕事は気合!」。
社長の直轄管理の元、社訓ともいえる合言葉を旨に、従業員は仕事に燃えている・・・というわけにもいかず、むしろ意気消沈気味。対応が遅いとき、仕事でミスとしたとき、浴びせられる叱責と、具体的な改善策を提案されずに「気合不足」だけを指摘される管理方法に、人材の入れ替わりが常態化してしまっている。
辛いことがあるとすぐに辞めてしまう意識の低い人材に閉口した社長より当社に依頼あり。
「気合の入った人材を派遣してください」と、ここでもやはり合言葉は「気合」である。
確かに仕事に気合は必要である。気合とは真剣さであり、情熱である。気合を欠いた仕事ぶりでは顧客満足等到底不可能であると弊社も考える。しかし、気合を入れて仕事にのぞむにはモチベーションのアップが必須である。そして従業員のモチベーションアップこそが管理者側の仕事である点を強調し打ち合わせに望む。また、派遣スタッフに業務を担当させる場合、必要なものは「気合」ではなく、(やるきはもちろん重要)は業務のパッケージ化が必要であることを伝える。
厳密な管理体制の下、明確に割り振られた業務を規定どおりにこなすには、「気合」ではなく、具体的な業務の切り分けが必要であることをご理解頂く。
わからないことを「気合」で補うのではなく、「具体的な方法」で解決して頂く事をお約束頂き、弊社よりスタッフを派遣する。
当初は、弊社スタッフに担当させるべく行った業務のパッケージ化ではあったが、社内業務の担当分けにまで発展することに。
これにより各従業員が担当する業務が明確となり、派遣スタッフの登用が社内業務の交通整理の役割を担うことになった。各担当の業務が明確化することで、指揮命令系統がクリアーになり、問題点が発生した場合にも精神論ではなく、問題点を率直に指摘し、改善することができるようになった。
メンタル的な「いわれない指摘」におびえていた各従業員は自信を取り戻し業務に当たることで、社長の口癖であった「気合」の要求をしっかりとしたバッグボーンを持って満たすことが出来るようになった。仕事に「精神論」は必須であるが、それは明確な業務の区分けができた上での事。「気合」を発揮する場所を提供することが管理職としての役割であると改めて感じた。