最近、「物が安いなぁ」感じます。
一昔前は「100円ショップ」に感動すら覚えていたものですが、
近頃は100円を下回る商品がスーパーやコンビニ等でもチラホラ。
不景気のあおりを受け発生した「買い控え」は流通事業者には
大変深刻な問題であり、「どうすれば売れるのか?」という命題に
対する最もシンプルで簡単な方法が「値下げ」。
不景気でお金がないから高いものは買わない。
じゃあ安くすれば買うのでは?「そんな簡単な考えでいいの?」
ツッコミを入れたくなるような事が世間では一般的になり、
不振にあえぐ百貨店も値下げモードに。そりゃあ物が安くなれば
嬉しいですが、高級品が手軽な値段になっていたらお得感よりも
先に不安感、不信感を感じます。
それに、何もかも安くなってしまった売り場を想像するとちょっと
ゾッとしませんか?高いものが良いということではありませんが、
それなりの値段の商品を買う際に巡らせる考え、抱く葛藤・期待等々、
買い物の醍醐味ともいえる数々のドラマを放棄してしまう気がする
というと大げさでしょうか?
さて、先日TVで経済学者さんが「値段は心理だ」と
面白いことをおっしゃっておりました。そのお方によりますと・・・
【引用】人が値段に求めているのは「安心」であり「ブランド」で
あり「信頼」である。確かに今は安いものが喜ばれる傾向にあるが、
仮に10円で家が売られていたところで誰も買わないし、100円で
車が売っていたって1台も売れない。消費者が値段に「信頼」を
見ている以上、売る側もそれに応える義務がある。
そしてその義務を超えた満足を与えることができるならば、
高い商品だって売れるはず。今物が売れないのは、
価格に信頼を持たせることができない売る側の努力不足によるものである。
--引用終わり--
安くて良い商品も沢山ありますので、一緒くたには語れませんが、
良い物を作って、しっかりとした接客ができてお客様を幸せにできれば、
そこまでを踏まえた価格の設定だってできるはず。「高い」、「安い」の
二元論ではなく、「楽しい」、「幸せ」、「満足」という感覚をも踏まえた
価格設定の意識があれば、高いものだって売れて、
消費が活発になり、ひいては景気だってよくなるのになぁと
経済学者さんのお話を聞いて思いました。
先日行きつけのショッピングセンターで5万円のバッグを買う
お客様のお買いもの現場に遭遇しました。
この方、ほぼ即決で商品購入を決定した様子で、
店員さんもさすがに「いいんですか?」と心配そうに確認。
するとこのお客様が「君のお勧めならいつも間違いないから」と一言。
安くはない買い物をサラリと行えるこのお客様とお店との
関係性こそ、今の流通業界全体に必要なものがあると感じました。